「老化細胞除去ワクチン」とは?仕組みと一般化される時期を調査

老化細胞除去ワクチンの実用化に向け、、このワクチンの開発に貢献する技術が生かされています。 今回は、老化細胞除去ワクチンについて、その仕組みや一般化される時期について調べてみました。

「老化細胞除去ワクチン」とは?

colum5 老化細胞除去ワクチンを開発に成功し、生活習慣病と言われる糖尿病や動脈硬化、アルツハイマーのような高齢者に多い病気の治療について成功したのは、順天堂大学の循環関係の南野徹教授達の集まる研究集団です。 この研究グループによると、細胞は、分裂寿命があり、細胞分裂が止まると、老化細胞として体内に蓄積されていきます。 この老化細胞が高齢者のアルツハイマーのような病気に関係していると気づき、研究した成果として、さまざまな原因からに老化細胞が溜まり、アルツハイマーのような疾患の発症などに関係していることを明らかにしました。 さらに最近では、「セノリシス」と呼ばれる老化細胞を選択的に除去する手法が開発されて、溜まっていった老化細胞を取り除いて、高齢者の病気の疾患の原因となる老化形質を良くしていく方法の開発に成功します。 しかし、除去すべきでない細胞までも除去することで副作用が起こることがわかり、薬剤の開発はまだ課題を抱えてました。 そこで、研究グループは薬剤ではなく、ワクチンを利用しセノリシスを実行することを提案し、老化細胞除去ワクチンの開発に乗り出しました。 これが老化細胞ワクチンの始まりです。 役割を終えた細胞は、普通は免疫により除去されますが、老化細胞は消えずに蓄積するため、この状態の改善のためにセノリシスの方法の開発が進められます。 そして、研究の結果、GPNMBが細胞老化における抗原だという結果が出ました。 さらに、GPNMBを標的とした老化細胞除去ワクチンが開発され、このワクチンの正体がGPNMBたんぱく質の配列の一部であるペプチドであり、ペプチドを与えると、老化細胞を取り除くことが可能になることが判明しました。 これによりまた一歩開発が前進します。

老化細胞除去ワクチンの仕組み

colum5 老化細胞ワクチンを使う仕組みしては、本来であれば、老化細胞は体の免疫の働きで取り除けるものですが、何かが原因で取り除かれないと病気を引き起こします。 そのように病気になることをを防ぐために、免疫をワクチンで増加させるという仕組みです。 具体的にいうと、老化細胞に出るマーカーを標的にワクチンを作り、それを注射し、白血球を活性化させて自ら老化細胞を取り除くようにする仕組みとなります。

一般人はいつから打てるようになる?

現在の段階では、老化細胞がいつから溜まるのかがまだわかっていません。 例えば、寝不足や不摂生などの原因で生活リズムが乱れると免疫力も弱まり、老化細胞が溜まりやすくなるため、PET検査で老化細胞の量を数値化し、結果次第でワクチンを打つかどうかを判断するような方法を検証中です。 まずは5~10年後の認可を目指して治験を重ね、その後に保険診療にしていく考えで進行しています。

老化細胞除去薬の開発も進んでいる

ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授が研究し、開発・実用化されているがん免疫療法の薬「オプジーボ」があります。 免疫を逃れて蓄積する老化細胞には免疫の攻撃にブレーキをかける「PD-L1」というたんぱく質があり、このたんぱく質の働きを止める抗体をマウスに投与した結果、免疫が活性化され、老化細胞も減ったことから、老化細胞除去薬としてこの「オプジーボ」が注目されています。 現在、特に治療薬の開発を急いでいるのは、アルツハイマー病です。 認知症の患者は現在世界中でも5500万人を超えていて、日本65歳以上の5人に1人もの多くの人が患っています。 この研究では、アルツハイマー病の治療薬の開発につながる期待が大きく、未来にはヒト臨床応用が期待されているものです。 超高齢社会に入っている日本では、この研究は社会的意義が非常に大きいものです。

老化細胞除去ワクチンの実用化は?

老化細胞除去ワクチン」は、老化現象によって引き起こされる慢性炎症や病気の予防や治療に効果が期待されています。 現在、このワクチンに関する研究は進んでおり、動物実験では一定の効果が示されていますが、人体への応用にはまだ時間がかかる見通しです。 研究者たちは、ワクチンの安全性と有効性を確認するために、大規模な臨床試験を実施する予定です。 老化を防止するためのワクチンが実用化されれば、健康寿命の延伸や医療費の削減につながると期待されています。

市販のエイジングケアサプリのおすすめは?

colum5 一般社団法人 機能性表示食品検定協会が開発した、花粉症対策の機能性表示食品「延寿花 ケルセフィット」が販売されています。 これは、世界が注目している「セノリティクス」という老化細胞除去成分を含む、ケルセチンを高配合した花粉症対策の機能性表示食品です。 ケルセチンは強力な抗酸化作用、抗炎症作用、免疫調節作用、抗ウイルス作用を持ち、機能性表示食品となったのはこの商品が日本で初めてです。 ケルセチンは、花粉、ほこり、ハウスダストによる鼻の症状を抑える効能をもっています。 セノリティクス(老化細胞除去)成分として、注目が集まっている成分です。 セノリティクスとは、老化細胞を標的として細胞死を誘発し、破壊・除去する成分で、アンチエイジング成分として最も注目されています。 ケルセチンを使用したヒト臨床試験が2022年5月の時点で進行中です。

サプリメントの選び方

colum5 老化をつかさどるホルモンは20歳を境に減少し始めますが、食事や生活習慣の仕方で変えていくことができます。 老化を遅らせるためには、食生活の改善やサプリメントを工夫して取ることが必要です。 これにより、老化を少しでも抑えるとが可能になります。 まず、老化を進める4大要素として、活性酸素、中性脂肪、免疫力、ホルモンの問題があります。 活性酸素は、抗酸化物質をサプリメントで補うことで増加を防ぐことができます。 抗酸化物質の入ったサプリメントで効果があるのは、ピクノゼノール、SOD、マルチビタミン、ウコンなどがあります。 中性脂肪は、人が体を使う際のエネルギーのもとになる物質であり、体温を保ち、内臓や骨などを守る働きがありますが、これが過剰になると体にさまざまな悪影響が出てきます。 皮下脂肪は蓄積されづらいですが、一回蓄積されると分解されにくくなります。 内臓脂肪は細胞自体を膨らませて蓄えるので溜まりやすく、分解されやすいという性質があります。 そのため、サプリメントなどで中性脂肪を減らす必要があります。 中性脂肪に良いサプリメンとしては、大豆レシチン、リノールベルグCLA、ファイバー、ビタミン酵母、キトサン、レシチンがあります。 ダイエットサプリメントとしては、パーフェクトスリム、セラシーン、ハーフカット、ダブルカットなどがお勧めです。 免疫は、体内にバイキンが進入したときに集合し、バイキンと戦い、人間の健康な状態を保ってくれる働きです。 免疫力を高めることが、健康を保つことには、欠かせないものとなります。 まず免疫力を高めるためには、ストレスのない生活、睡眠を充分に取ること、喜びの感情を持つことなどです。 栄養素としては、ビタミンA・C・E、ミネラルやたんぱく質、食物繊維、フラボノイド、ポリフェノールなどの成分が効果があります。 これらは食品から取る以外にも、免疫力を高めるサプリメントでも取ることができます。 おすすめなのは、プロポリス、アガリクス、マイタケ、紫蘇、冬虫夏草、ニンニク、メラトニン、ガバ、DHA、亜鉛などがあります。 ホルモンの問題では女性の更年期障害などがありますが、これはホルモン不足が関係し、イライラやほてり、生理不順などの不快な症状が起こります。 これを改善するためには何かでホルモンを補充する必要が出てきます。 ホルモン分泌を促進すために効果のあるサプリメントとしてはCoQ-10、DHA-EX、ざくろなど、ホルモンの不足を補うには、RNA/DNA、フラボン、ビタミンB6、DNA核酸、などがあります。 これらのサプリメントを上手に活用するとこが、エイジングケアのために有効になります。